家づくりの現場から(ブログ) | 松本・安曇野・塩尻の無垢材の新築・注文住宅なら林友ホーム

スタッフブログ 2024.07.19 Fri

輪島塗と水ようかん

こんにちは。設計 村上です。 梅雨が明けたと思ったら、休む間もなく、35度越えの夏がやってきました。日中は、エアコンのついた事務所で快適ですが、家では自律神経を鍛えるために出来うる限りエアコンなしでやってます。 さて、この4月に高校生になった長女は、きつい受験生活から解放され、セーブしていた読書欲を満たすべく、コンスタントに図書館で本を借りてきます。私もついでに読ませてもらっていますが、 ここ1か月のラインナップは河崎秋子”颶風の王”川上未映子”黄色い家”浅井リョウ”桐島部活やめるってよ”と現代文学と続いたのですが、 先日借りてきたのは、谷崎潤一郎”陰翳礼讃”でした。 私も高校の時に読んだ本で、折々の時に、私の前に現れる名著ですが、時を経て、高校生の娘が読んでいることに、とてもうれしくなりました。 この”陰翳礼讃”は建築意匠のバイブルとも言われることもあるぐらいで、日本家屋独特のひさしや障子、そこから通ってくるの鈍い光や床の間の暗がりの美しさを再発見させてくれる一冊ですが、 高校生の当時、建築云々はともかく、私が気になったのは、 『かつて漱石先生は「草枕」の中で羊羹の色を讃美しておられたことがあったが、そう云えばあの色などはやはり瞑想的ではないか。(中略)あたかも室内の暗黒が一箇の甘い塊になって舌の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う。』 の漱石先生の羊羹と 『漆器と云うと、野暮くさい、雅味のないものにされてしまっているが、それは一つには、採光や照明の設備がもたらした「明るさ」のせいではないであろうか。事実、「闇」を条件に入れなければ漆器の美しさは考えられないと云っていゝ。』 の漆器の野暮ったさです。 当時、実家はまさに陰翳な部屋ばかりで、これはやってみなければと思い、羊羹がなかったので、水ようかんを、正直華やかすぎて好きになれなかった輪島塗の漆器にもって、それを、これまた豪奢すぎて気後れする輪島塗の机で食べるということをやりました。 真夏の暑い時間、陰翳な和室で漆器づくしで水ようかんを食べる女子高生は谷崎ワールドに出てきそう。。。と一人悦に入り、食しました。 結果、 暗い中でみる漆器は、確かにちょうどいい。そして、暗くて静かな和室で食べるヤ〇ザキの水ようかんは異様な深みがあるような気がしないでもない… ということを発見できました。 陰翳な部屋のなくなりつつある現代ですが、今度実家に帰ったら、娘と漆器で水ようかんを食しつつ、陰翳礼讃してみようかなと思う今日この頃です。

スタッフブログ 2024.06.14 Fri

安曇野ハーフマラソン

こんにちわ、鈴木です。6月2日、「安曇野ハーフマラソン」の応援へ行ってきました🏃安曇野ハーフマラソンは、コースが走りやすく景色も最高!ということで全国からランナーが集まり、募集が始まるとすぐに定員に達するとても人気の大会です。今年は記念すべき10周年大会でした✨ 家族が2018年から毎年出場しているため、安曇野の田んぼ道で毎年応援するのが恒例になっています♬始まってからずっと天気に恵まれてきましたが、今年は初めての雨…みなさんびしょ濡れになりながらも頑張って走っていました。 家族の外にも、他部署の林友社員や従兄、息子の担任の先生など知ってる顔がチラホラ。「がんばれー!」と声をかけると、知らない人も笑顔で手を振り返してくれ、応援する方も楽しいですね☺ ちなみに過去の天気が良いときはこんな感じ👇 応援に行くと安曇野の子供達が塗った旗が配られ、その旗を振りながら応援します🏴今年はハリセンでした💡沿道では太鼓やアルプスホルンの演奏、梅ゼリーやチューチューアイスなどの給水・給食が多く、涼しいアイテムを準備してくれていたり水浴びコーナーを設置している時もあるそうです。ゴールした後は安曇野産のお米で握ったおにぎりやネギ味噌などがいただけます🍙 私も来年こそは息子と2Kmのファミリーランに挑戦…!と毎年思いますが、なかなか実行に移せていません。このブログを見ている方で出場している方がいれば、来年は声援を送らせていただきますので、ぜひ鈴木までお声がけください(^^)/

スタッフブログ 2024.06.10 Mon

”ヨシタケシンスケ展かもしれない”にいったかもしれない

こんにちは。設計 村上です。 春、サントミューゼ 上田市立美術館で”ヨシタケシンスケ展かもしれない”が開催されておりました。 このサントミューゼ 上田市立美術館。松本が生んだ巨匠 柳澤孝彦先生 の最晩年の作品で、問答無用にカッコいいんですが、 下▼は平面図。 中庭を囲む円形の回廊が特に美しく、行くたびに写真とってしまいます。上田産カラマツ、コンクリート、ガラス!!最高です。 外の眺めも計算済み、待ち時間も気になりません。 ホント心地よい素晴らしい美術館なうえに、 子どもが喜びそうな展覧会をよくやっているので、行くことが割とおおい美術館なのですが、 8年ぐらい前の”藤子・F・不二雄展”の時の写真。変わらず、回廊はカッコいい。そして、我が子の小ささに驚きます。 思い出すのは、 こんなに素敵な回廊でダッシュする次女、そんなに素敵な回廊でダッシュする次女を止めようとダッシュする長女、あんなに素敵な回廊でダッシュする姉たちに大興奮し、ガラスによだれベタベタの指紋をつけまくった長男。 入場する前から、ドッと疲れ果てている自分…。 今、まさに 絵本 ”あんなに あんなに” の気持ちです。 「あんなに」ひどい目にあったのに美しい思い出のように感じ、目頭が熱くなるのは、 柳澤孝彦先生とヨシタケシンスケ先生 のおかげです。ノンストップで子どもは大人になっていきますね…。

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