知って便利な建築用語 Part1
~注文住宅だからこそ賢く~
家を建てる際に住宅雑誌やインターネットで家づくりについて検索すると、
これはどういう意味かわからないという用語が出てきたりしませんか?
建築関係の用語には、日常では目にしない特殊な用語がたくさんあります。
「住環境用語辞典」には約4500語の用語が収録されていて、その多さに驚きます。
聞きなれない用語も多いですが、知っておくと便利な場合もあります。
注文住宅は、土地選びからプランニングまで全て自分たちの希望を叶えることができます。
建築用語を知ることで、自分たちの要望をプランナーに的確に伝えることができ、
賢く家づくりをすることができます。
家づくりの単位
◆尺モジュール
家づくりでは、昔から「寸」「尺」と言った尺モジュールの単位が使われています。
私たちの普段の生活には馴染みのない単位になりましたが、
建築資材には半間=3尺=約910mmをベースにした尺モジュールが広く使われています。
1分=約3mm
1寸=1/10尺=約30.3mm
1尺=1/3.3m=約303mm
半間=3尺=約910mm
1間=6尺=約1818mm
◆坪・帖・畳
日本の家では、昔から畳が使われており、
畳1枚分の広さを1畳としてその枚数によって部屋の広さを表してきました。
畳1枚…1間(6尺=約1.82m)×半間(3尺=約0.91m)=約1.65㎡
図面に記載される「畳」も「帖」も広さは一緒ですが、和室の場合は「畳」、
フローリングの場合は「帖」と使い分けられています。
地域によって畳のサイズは異なりますが、
北陸地方では主に中京間(1畳=約1.65㎡)が採用されており「結」もそれに準じています。
土地や家を考える時には、さらに広い単位として「坪」を用います。
1坪は約2畳分の広さで約3.31㎡。
つまり、1畳は1坪の半分で0.5坪=1.65㎡となります。
1坪=約3.31㎡=2畳
1㎡=約0.3坪=0.6畳
1畳=0.5坪=約1.65㎡
自分で面積の計算をする場合には、下記の計算方法を使うと便利です。
平米(m2)から坪数を計算する ⇒【平米数 × 0.3025】
例)100m2を坪数にする場合 ⇒ 100 × 0.3025 = 30.25(坪)
坪から平米数(m2)を計算する ⇒ 【坪数 ÷ 0.3025】
例)50坪をm2数にする場合 ⇒ 50 ÷ 0.3025 = 165.28(m2)
よく見る・聞く建築ワード
◆建ペイ率 容積率
建ぺい率と容積率は、「敷地に対してどのくらいの大きさの家が建てられるか」を決める数値。
土地を購入する際や設計を依頼する際に、よく確認しておく必要があります。
【建ぺい率】= 敷地面積に対する建築面積の割合。
【容積率】= 敷地面積に対する延床面積の割合。
用途地域によってこの建ぺい率も容積率も上限が決まっています。
例えば【第一種低層住居専用地域】の場合、建ぺい率は30~60%。
容積率は50~200%の範囲となります。
こうしたことも踏まえて、日当たりや風通し、
1階や2階の間取りや広さを考えて建物の設計を行う必要があります。
◆建築面積 土地面積 施工面積 延床面積
家づくりには面積を使った表現が多くあります。こちらも知っておきたいですね。
【建築面積】= 建築物の外壁または柱の中心線で囲まれた、建物を真上から見た際の建物の面積。
【土地面積】=敷地面積とも呼ばれ、真上から見た土地の面積。
【施工面積】=実際に施工した面積。
【延床面積】=全ての階層の床面積を足した面積。
※バルコニーやロフト、吹き抜けの部分は延床面積には含まれない。
◆仕上げ
仕上げという用語は、家づくりの際に度々使われます。
ここでは物事の最後の段階を意味し、
例えば「壁の仕上げはどうしますか?希望はありますか?」という風に使われます。
この場合は『壁の材質には何を選び、施工はどのようにしたいですか?』と、
訊ねられていることになります。
◆開口部
建物の壁や屋根などに設置された、窓や出入口など外に開かれた部分。
採光、風通し、換気、人の出入りなどの目的で設けられます。
開口部の設置は、耐震や断熱にも影響してきます。
また、消防法の観点から、有効開口部の設置が求められています。
◆入隅 出隅
【入隅】= 壁など二つの面が出合った所の内側の部分。
【出隅】= 壁など二つの面が出合った所の外側の部分。
外壁や内装の仕上げの材料を、この入隅・出隅で切り替えると、
スッキリ収まることが多いです。
いかがでしたでしょうか?
家づくり独特の用語もあり、馴染みがなかったのではないでしょうか?
これからも、知っておくと便利な用語を少しずつ紹介していきたいと思います。
参照:「建築現場用語図鑑」発行社/ナツメ社