鬼門、裏鬼門とは?

家づくり
2024.10.18 Fri

家相の鬼門、裏鬼門を要約すると、

● 家の中心から見て、鬼門は北東の方角、裏鬼門は南西の方角

● 家相において「玄関・キッチン・トイレなどの水まわり」は、「鬼門・裏鬼門・家の中心」を避けるべきとされています。

家を建てる際に風水にあまり興味がない方でも「鬼門」の方向は気になる のではないでしょうか?
「鬼」の「門」と書くことから、縁起の悪いイメージや、できる限り避けたほうが良いと考えている方も少なくないでしょう。
気になる方はぜひ参考にしてください。

1.間取図から家の中心を割り出す

鬼門・裏鬼門を知るためには、まず家の「中心」を割り出しましょう。そのためには、家の間取り図を用意してください。
家が四角形の場合、対角線が交わった場所が中心点です。
ただし、すべての家がきれいな四角形をしているわけではありません。凸部分がある場合は、そこ以外に対角線を引いてください。一方、凹がある場合はそこを補って対角線を引き、中心を探っていきます。

2.家の中心から鬼門・裏鬼門を割り出す

家の中心がわかったら、いよいよ鬼門・裏鬼門を割り出します。

鬼門(北東)と裏鬼門(南西)は、家の中心から見たときの方角を指します。中心から真北の方角を0度としたとき、以下の範囲が鬼門と裏鬼門に該当します。

  • 鬼門:15度〜75度
  • 裏鬼門:195度〜255度

鬼門とは古代中国の考え方が日本に伝来し、陰陽道や神道、怨霊信仰などの影響を受け、不吉な方位として徐々に広まっていきました。

そのため、都の鬼門にあたる方向には鬼門除けとして大きなお寺が建てられていることが多いです。

豆知識ですが、江戸城(現皇居)の鬼門には上野寛永寺、神田明神延暦寺、裏鬼門には日枝神社、増上寺が建てられています。

3.三所に三備を設けず

さて、ここまでで我が家の鬼門、裏鬼門割り出せたかと思います。
家相や風水において「三所に三備を設けず」という言葉がよくつかわれます。

三所とは、以下の3つのことです。

  • 鬼門
  • 裏鬼門
  • 宅心(家の中心)

三備とは、以下の3つを指しています。

  • 玄関
  • キッチン
  • トイレ・お風呂などの水まわり

「三所に三備を設けず」は、単なる言い伝えではなく、理に適ったものであるとも考えられています。

たとえば、鬼門である北東側は、日当たりが悪く湿気が溜まりやすいほか、冬場は冷えやすい環境となります。そこにキッチン・トイレ・お風呂などの水まわりがあると、カビの繁殖や冷気によるヒートショックなどにつながる恐れがあるため、避けるべきとされてきました。

また、南西は西日が強く熱気がこもるため、キッチンを配置すると食材が傷む可能性が考えられます。冷暖房や換気設備が整っていなかった環境下では、これらは理にかなったものだといえるでしょう。

4.鬼門・裏鬼門に玄関・キッチン・トイレがある場合はどうすればいい?

土地の向き、間取りの都合上からどうしても鬼門・裏鬼門に水回りが位置してしまうご家庭もあるでしょう。その際の対処法やお役立ち情報を紹介します。

神社の護符を貼る・お祓いをしてもらう

鬼門・裏鬼門のもとにある陰陽道には、災いをお札で封じる方法があります。神社やお寺などで鬼門除けのお札を購入できるほか、オンラインショップでも取り寄せることが可能です。鬼門・裏鬼門の方角の高い位置に、一つずつ置くとよいでしょう。

また、神社やお寺に厄除けのお祓いをしてもらうと、さらに安心です。

盛り塩をする

鬼門や裏鬼門に盛り塩をすることも方法の一つです。塩にはけがれを清める効果があるので、玄関先やキッチン、トイレ、洗面所などの水まわりに置きましょう。

水が直接かかる場所を避けて配置し、盛り塩を毎日取り換えることが重要です。

掃除・整理整頓も効果的と言われている

鬼門・裏鬼門に水回り、特にトイレがある場合は「清潔に保つこと」が効果的といわれています。雑菌や悪臭は悪い気の元とされているので、こまめな掃除を習慣にしてください。

ヒイラギなどのトゲのある植物を置く

葉のトゲが魔除けをしてくれる柊(ヒイラギ)や、「難を転じる」と同じ音の南天(ナンテン)、一年中青々として縁起物とされる万年青(オモト)は、鬼門除けの庭木として人気があります。
また、青年の樹(ユッカ)や、アロエ、サボテンなどトゲのある観葉植物を室内に置くのも鬼門対策には効果的です。
ただし、枯れた葉をそのままにしたり、弱っている植物を置いたりするのはかえって逆効果となります。
植物の手入れだけでなく、鉢植えの周辺も常にきれいにしておきましょう。

まとめ

鬼門や裏鬼門について、お分かりいただけましたか?
鬼門などの家相にあまりこだわりすぎると、選べる間取りや物件数が限られてしまいます。
さまざまな条件のなかで、それが自分にとって本当に重要なのかを冷静に考えてみましょう。
また、鬼門を避けた良い間取りではなかったとしても、ご紹介した対策法を実践することで自分自身が安心できれば問題ありません。

住宅は毎日を過ごす大切な場所。
家相を重視するのもよいですが、住み心地や快適さ、陽当たりなど、日々の生活に直結する現実的なポイントを考慮するのを忘れないようにしましょう。