フローリングってどう選ぶ?部屋別オススメ無垢材

家づくり
2024.11.08 Fri

フローリングを選ぶとき、ほとんどの方が気になるのは色、そして、予算でしょうか?
確かにそれらも大事な要素ですが、それだけで決めてしまっては後悔することになるかもしれません。

フローリングを選ぶときにぜひ考えて欲しいことが、「その部屋でどう過ごすのか」ということ。
部屋の用途、目的にあったフローリングを選べば、暮らしてからミスマッチに気づくことがなくなります。

靴を脱いで過ごす日本の暮らし方では、床は、日々体感できる部分です。理想の暮らしをなるべく具体的に思いえがくことで、後悔のないフローリング選びに役立ててください。

リビングにオススメのフローリング

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リビングは家族がつどい、くつろぐ場所。床に座ったり寝そべったり、力を抜いて過ごしたいスペースです。フローリングを選ぶ際も、くつろげることを条件の一つに加えたいですね。

触り心地を重視するなら無垢材。熱を伝えにくく、体から熱を奪わないため、手のひらを少しのせているうちに、だんだん温もりが感じられます。またクッション性があることもポイントの一つ。
無垢材のなかでも、特に柔らかさを感じられる樹種2つをご紹介します。

【おすすめフローリング】

●オークの無垢材


非常に高い人気を誇る木材です。耐水性も兼ね備え、安定した木材なのでリビングだけでなくキッチンにもおすすめです。

材質は硬く、高級感溢れる木目を持ち、時間が経つほど深みのある褐色へと変化していきます。

●杉の無垢材

杉は奈良時代から使われてきた、日本の暮らしになじみ深い木。青森から屋久島まで天然のスギ林があり、人工林では全面積のうち4割強を占めています。

床材に使われる木のなかでも特に足触りが柔らかく、靴を脱いで過ごす日本の暮らし方にぴったり。つい素足になりたくなる、ちょっと体を横にしたくなる心地よさです。

●松(パイン)の無垢材

松はパイン材といわれることが多く、イエローパイン、レッドパインなど種類が豊富です。
素足でも心地よく、温かさを感じることや柔らかいことから、寒い北欧でもよく使われています。
独特の木目や節があり、使い込んでいくにしたがい、だんだん色が濃くなってシックな飴色に変化する過程も楽しめます。

ただし、無垢フローリングの足あたりの柔らかさは傷のつきやすさの裏返しでもあります。少々の傷は大目に見るくらいの気持ちでいましょう。

キッチン・ダイニングにオススメのフローリング

ほとんどが立ち仕事のキッチン。足あたりが硬いと疲れますし、足元が冷たいと冬の水仕事がつらくなります。せっかく新しいフローリングにするのですから、柔らかくて温もりを感じるものを選びましょう。

もちろん油汚れや水濡れも気になります。お皿やフライパンを落として床に傷がつくこともありますから、汚れや傷に強いことも、はずせない条件ですね。
それらを優先するなら、合板や集成材の表面に、樹脂シートや薄く削った天然木を貼り合わせた「複合フローリング」も選択肢のひとつです。

ただ、複合フローリングは細かい傷や水濡れには強いのですが、柔らさや温もりはあまり感じられません。毎日の立ち仕事を快適にすることを優先するなら、足あたりのいい無垢材のなかから、衝撃に強いものや耐水性のあるものを選んではいかがでしょう。

【おすすめフローリング】

●メープル(楓)の無垢材

ボウリングのレーンや野球のバットにも使われていると聞けば、衝撃に強いことが納得できますね。
縮杢(ちぢみもく)といわれる美しい波のような模様が現れることもあり、自然のデザインを味わえることも特長です。

●オーク(ナラ)の無垢材

船やワインの樽などに使われている樹種です。海の上に浮かんでいても大丈夫、液体も長く保存できるのですから、耐水性の高さは折り紙付き。
木目がはっきりしているので、見た目でも無垢材らしさが感じられます。

寝室・子供部屋にオススメのフローリング

人生の3分の1は寝床で過ごしています。明日もがんばる力を蓄える寝室と子ども部屋には、質のいい眠りが期待できる無垢材をおすすめします。
また、寝室は素足の状態でいることが多い所。
足ざわりのよさも気にしてみてください。

【おすすめフローリング】

●杉、松(パイン)、ヒノキの無垢材

リラックスして深く眠れる効果が期待できる杉、松、ヒノキをおすすめします。
3種とも針葉樹で、ストレスを減らす効果があるとされている香り成分「フィトンチッド」を多く含んでいます。フィトンチッドには森林浴と同じようなリラクゼーション効果があるといわれています。

なかでもヒノキは、とくに眠りにこだわりたい場合におすすめ。ヒノキを使った部屋と使っていない部屋で睡眠状態を比較したところ、ヒノキを使った部屋の方が深い眠りの時間が長くなったという結果もあります※。

●樺桜(バーチ) の無垢材

子ども部屋には、少々ふざけて転げまわってもいいように、丈夫で衝撃を吸収しやすい樺桜(カバザクラ)がおすすめです。

無垢材のなかではやや硬めで、すり減りにくく、学校や体育館などのたくさんの人が集まる施設でよく使われています。光の加減で光沢を放ち、あたたかく、ぬくもりのある空間によく合います。