トイレに窓はいる?

家で欠かせないものの一つ、トイレ。
後回しにされがちな部分ですが、毎日使う場所で、暮らしやすさに繋がる大切な要素です。

ひと昔前は、換気と採光のため窓をつけるのが当たり前でしたが、
換気設備の性能が向上し、
また、共働き世帯が増え、日中トイレを使うのは休みの日だけ…となると、
窓は必ずしも必要なものではなくなっています。


そこで、トイレの窓の役割から整理して考え、窓がない場合のメリット・デメリットを比較してみました。

〇トイレの窓の役割

まず、トイレに窓を設けることの意義について考えてみましょう。
トイレの窓には次のような役割があります。


・換気
トイレの窓の最も重要な機能と考えられているのが換気です。
しかし、現在の家では、建築基準法によって「24時間換気システム」が義務化されており、トイレに窓がなくても換気ができるようになっています。

・採光
窓から自然光を取り入れることで、明るく清潔感のあるトイレ空間を演出できます。
昼間は電気を使わずに済むため、省エネにもつながります。

・温度調節
季節や時間帯に応じて窓を開閉することで、室温調節も可能です。
特に夏場は、朝晩の涼しい外気を取り入れることができます。

・心理的効果
閉鎖的になりがちなトイレ空間に開放感をもたらし、圧迫感を軽減します。
外の景色を眺められることで、リラックス効果も期待できます。

〇窓がない場合のメリット

・プライバシーの確保
外部からの視線を気にする必要がないため、安心して利用できます。

・防犯性の向上
窓がないことで、侵入経路が減り、セキュリティが向上します。

・温度管理のしやすさ
外気の影響を受けにくいため、年間を通じて安定した温度管理が可能です。

・設計の自由度がアップ
トイレに窓を設置する場合、どうしても外壁に面した場所にトイレの間取りを配置しなければなりません。

一方で、窓なしのトイレは間取りの制約が少なく、希望の配置が叶いやすくなるでしょう。たとえば、階段下のデッドスペースを活用するなど、より無駄なスペースを排除して住みやすい家づくりをしやすくなる点がメリットです。

・壁面を自由に使える
収納や装飾の選択肢が広がります。

・外部騒音の軽減
窓がないことで、外部からの騒音を効果的に遮断できます。

・窓にかかる費用を節約

〇窓がない場合のデメリット

・外の空気が取り入れられない
換気扇で十分な換気はできますが、新鮮な空気を感じることができません。

・照明に依存する時間が長い
常に照明に頼る必要があるため、電気代がかかります。

・閉塞感がある
窓がないことで空間が狭く感じられ、圧迫感を感じる人もいるかもしれません。

〇まとめ

トイレに必ずしも窓は必要ありません。

トイレに窓を設けるかどうかは、家族の好みや生活スタイル、そして住宅の立地条件などによって変わってきます。
家族で十分に話し合って決めていきましょう。

どちらを選択する場合も、快適で衛生的なトイレ空間を作るためには、適切な設計と設備選びが重要です。
窓がある場合は、位置や大きさ、ガラスの種類などを慎重に検討し、プライバシーと機能性のバランスを取りましょう。
窓がない場合は、効果的な換気システムと照明計画が不可欠です。
住宅会社にアドバイスをもらいながら、
快適なトイレ空間になるように進めていきましょう。

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