住宅性能と住宅ローンの関係とは?金利・減税・光熱費から考える家づくり

家づくり
2026.07.01 Wed

家づくりを考え始めると、「住宅ローンはいくら借りられるのか」「毎月の返済はいくらになるのか」が気になりますよね。

一方で、意外と見落とされがちなのが「住宅性能」と住宅ローンの関係です。

実は今、高性能な住宅ほど住宅ローンの優遇や税制面でメリットを受けやすい仕組みになっています。

さらに、断熱性能の高い家は光熱費も抑えられるため、長い目で見ると家計への負担が軽くなるケースも少なくありません。

今回は、住宅性能と住宅ローンの関係について、これから家づくりを考える方にも分かりやすくご紹介します。

【この記事でわかること】

  • 住宅性能が高いと、住宅ローンの金利優遇を受けられる場合がある(フラット35S)
  • 住宅性能によって、税の控除額に差が生まれる(住宅ローン減税)
  • 返済額だけでなく、光熱費まで含めた「実質的な住居費」という考え方
  • 長野(寒冷地)ならではの省エネ住宅のメリット

高性能な住宅は、住宅ローンでも優遇される

家の性能は、住み心地や光熱費だけに関係するものだと思われがちです。しかし実際には、住宅ローンの金利にも関わってきます。

代表的なのが「フラット35S」という制度です。
一定の省エネ性能や耐震性能を満たした住宅は、通常のフラット35よりも有利な金利で借りられる場合があります。

フラット35Sのしくみ

フラット35(住宅金融支援機構が提供する長期固定金利ローン)には、性能の高い住宅向けに金利を引き下げる制度があります。
引き下げ幅は「ポイント」で積み上がる仕組みで、性能に応じて複数の制度を組み合わせることができます。

メニュー名対象となる住宅の例金利の引き下げ幅(目安)
フラット35S(Aプラン)長期優良住宅・ZEH水準住宅など当初5年間 ▲0.50%
フラット35S(ZEH)ZEH水準以上の省エネ住宅当初5年間 年▲0.75%
フラット35 維持保全型長期優良住宅 など当初5年間 ▲0.25%
フラット35 子育てプラス子育て世帯・若者夫婦世帯(子ども1人あたり追加)▲0.25%/人

※複数のメニューを組み合わせると、最大で当初5年間▲1.00%の引き下げになります
※フラット35Sの適用条件・受付期間は変更される場合があります。最新情報は住宅金融支援機構の公式サイトでご確認ください

たとえば、長期優良住宅を建てた場合、フラット35S(Aプラン)と維持保全型を組み合わせると、当初5年間で▲0.75%の金利引き下げが受けられることがあります。
同じ借入額でも、月々の返済額や総支払額に差が生まれます。

住宅性能によって、税の控除額にも差が生まれる

住宅ローンを組んで家を建てると、一定期間にわたって所得税・住民税が軽減される「住宅ローン減税(住宅ローン控除)」という制度があります。

この制度も、住宅の性能によって控除の対象となる借入限度額が変わります。2026年時点では、次のような仕組みになっています。

2026年時点の借入限度額(控除の計算ベースとなる金額)

住宅の種類借入限度額
(一般世帯)
借入限度額
(子育て・若者夫婦世帯)
控除率・期間
認定住宅(長期優良住宅など)4,500万円5,000万円0.7% × 13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円0.7% × 13年
省エネ基準適合住宅2,000万円3,000万円0.7% × 13年

※2026年1月1日〜2030年12月31日に居住開始した場合に適用
※子育て世帯:19歳未満の子がいる世帯/若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
※実際の控除額はローン残高に基づいて算出されます。詳細は税理士等にご確認ください

ZEH水準の住宅と省エネ基準のみの住宅では、一般世帯で借入限度額に1,500万円の差があります。控除率0.7%・13年間で計算すると、控除額の差は最大で130万円以上になるケースもあります。

これは、住宅の性能を上げることで生まれるメリットのひとつです。

「毎月の返済額」だけでなく、光熱費まで含めて考える

住宅ローンを検討するとき、多くの方は「毎月の返済額」に注目します。しかし、本当に見るべきなのは返済額だけではありません。

なぜなら、家に住み始めてからは光熱費やメンテナンス費用など、さまざまなコストが発生するからです。そのため最近では、「住宅ローン」と「住まいにかかるランニングコスト」を合わせて考えることが大切だと言われています。

実質的な住居費で考えてみると

断熱性能が高い家は、建築コストが上がる分、借入額が多くなることがあります。月々の返済額だけを見ると負担が大きく感じるかもしれません。

一方で、性能の高い家は毎月の光熱費を抑えやすいという特徴があります。
特に長野のような寒冷地では、冬の暖房費の差が年間を通じて家計に影響します。

【イメージで見る「実質的な住居費」の比較】

省エネ基準のみの家高断熱・ZEH水準の家
月々のローン返済80,000円86,000円
月々の光熱費(年間平均)25,000円13,000円
合計(実質的な住居費)105,000円99,000円

※あくまでイメージです。実際の数値は建物の仕様・広さ・家族構成・生活スタイルによって大きく異なります

ローンの返済額だけを見ると高性能な家のほうが負担が大きく見えますが、光熱費まで含めると逆転するケースがあります。
さらに35年のローン期間全体で考えると、その差はより大きくなることも考えられます。

トータルで考えるべき費用のポイント

実質的な住居費には、光熱費のほかにも次のような要素が関わってきます。

  • 住宅ローン減税による節税メリット(住宅性能が高いほど控除額に差が生まれる)
  • 固定資産税の軽減(長期優良住宅は一般住宅より軽減期間が長い)
  • 将来的な資産価値(省エネ性能の高い住宅は市場での評価が高まりやすい傾向)
  • メンテナンスコスト(耐久性に優れた住宅は長期的な維持費を抑えやすい)

これらをまとめて考えると、建築コストが多少高くなっても、性能の高い家のほうが長期的な住居費の負担を抑えやすいというケースは少なくありません。

長野(松本・安曇野・塩尻)で家を建てるなら、より実感しやすい話

長野県は国の断熱性能区分で「1〜4地域」に分類される寒冷地です。
全国と比べても、断熱性能と光熱費の関係が家計に直結しやすい地域です。

冬の暖房に使うエネルギーは、断熱性能によってかなり変わります。性能の差が、年間の光熱費の差として数万円単位で表れることも珍しくありません。

また、室内の温度差が少ない家は、脱衣所や廊下でも寒さを感じにくく、日々の快適さにもつながります。断熱性能の高さは、ヒートショックのリスク軽減という観点からも、長く安心して暮らすための大切な要素のひとつです。

光熱費の負担が抑えられること、住まいの快適さが高まること、そして住宅ローンや税制の面でもメリットが期待できること——寒冷地で省エネ性能の高い家を選ぶことは、さまざまな意味で暮らし全体にプラスになりやすいと言えます。

おわりに

この記事のポイントまとめ

  • 住宅性能が高いほど、フラット35Sの金利引き下げメリットを受けやすくなる
  • 住宅ローン減税の控除額も、住宅性能によって差が生まれる
  • 月々のローン返済額だけでなく、光熱費まで含めた「実質的な住居費」で考えることが大切
  • 長野のような寒冷地では、断熱性能の差が光熱費・快適性・健康にも影響しやすい

住宅は人生の中でも大きな買い物のひとつです。
そのため、どうしても建築時の費用や住宅ローンの返済額に目が向きがちです。

しかし実際には、住み始めてからの光熱費や税制優遇、将来の資産価値なども含めて考えることが大切です。

家づくりを検討する際は、「いくらで建てるか」だけでなく、「長く快適に暮らせるか」という視点でも住宅性能を見てみてはいかがでしょうか。

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林友ホームでは、住宅性能とローン・税制優遇の関係も踏まえた家づくりのご相談を承っています。「どんな性能の家を建てればいいか」「資金計画はどう考えればいいか」など、まずはお気軽にお声がけください。

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※本記事の情報は2026年6月時点(2026年度税制改正に基づく情報)のものです。フラット35の金利優遇条件・住宅ローン減税の内容は変更される場合があります。正確な情報は住宅金融支援機構・国税庁の公式サイト、またはご利用の金融機関でご確認ください。

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